新しい教育題材

 一般に最先端では重要性が認知されてから普及されるまでにはタイムラグがつきものです。学校教育の題材も例外ではなく、“現場”で重要性が認識されたり、古い題材でも整備された新しいアプローチが開発されたりすることはありますが、それが教育の現場に普及するまではどうしても時間がかかります。
 「数学的な重要および難易度的の観点から、もっと取り上げられるべき話題を集める」という邪道数学研究所のコンセプトを考えると、そういう題材もまた収集する価値があるかなと思い、このようなページを作りました。みなさま情報をお寄せください。

ウェーブレット解析

 音を聞く、光を見る。それは媒質のゆらぎの周期を感じ取っているのだ、それはつまりフーリエ変換した関数の値を見ていることだ。そんな説明がなされます。でもフーリエ変換後の関数は、厳密に言えば無限に昔から無限の未来までずっと同じことが繰り返されている様子を捉えたものです。実際に音楽を聞いたり目の前の風景の移り変わりを感じたりすることは、この瞬間(の前後のごく短い時間)の刺激を受け取ることです。
 そういうものを表現するものとして、そして音声や画像などのリアルデータの圧縮技術としてはフーリエ変換ではなくウェーブレット変換の方が、より適切な枠組みだと思います。
 そしてフーリエ解析の学習を前提とせずとも習得可能なものだと思います。なので教育の現場ではフーリエ変換に取って代わっても良いのではないでしょうか。(教育題材として、ウェーブレット解析がフーリエ解析に比べて明らかに優れているとまでは言いません。でもウェーブレットベースのカリキュラムも採用する大学や学部が、もっと普通にあっても良いと思います。)
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